日本音楽豆知識028 民謡(みんよう)とは,民衆の歌謡のことです。伝承歌謡という言い方をすることがあります。有名な民謡は,三味線音楽化し,いわゆる「はやり唄」化すると,新民謡などに区別されることになります。民謡の90%は,仕事歌です。ほかに,神事歌もあります。ごぜの芸事歌もあります。民謡の90%近くは,近世小唄調で,七七七五調です。民謡音階が主体です。次いで,都節音階があります。たとえば,日本各地に伝わり変容することを常とする民謡ですが,有名な「江差追分」には,三味線の似合う座敷唄やら,尺八の似合う馬子唄風あって,明治42年曲調一本化という動きもありました。この「江差追分」には,ごぜやら,座頭の要素もはいっていたというわけです。民謡はそもそも,無伴奏で,手拍子がつくかどうかも微妙でした。仕事唄は,やがて,三味線を扱う芸子の世界で変質していきます。馬子唄・舟唄で一部,尺八が健闘してます。民謡の絶対条件に,囃子詞(はやしことば),すなわち歌詞の本文とは離れ,唱い出しの部分やら,中間・終わりで,調子を取るためにさし入れる言葉,があります。伴奏は,民謡にはあった方が,活気つきますが,その本質には無関係なのかもしれません。ある地方で生まれた文化が,その先の文化と融合し再生していくことは,民謡について考えてみれは,子孫に伝承し,越境して伝承いくわけですから,当然のことといえるでしょう。というわけで,さきの「江差追分」曲調一本化という操作は,逆流現象でもあるので,民謡であって,民謡と呼べないものでしょうか。伝承しまくったのは,「はいや節」です。佐渡おけさもそのひとつです。騒ぎ踊り要素は,この「はいや節」と同一であるものの,阿波踊りは少し系列をはずれるでしょう。盆踊りなどでの,盆踊唄も民謡といえます。越中おわら節,北九州炭坑節,東京音頭など。童謡は,大正以降の作品ですが,わらべ歌といえば,自然発生的に生まれたものばかりです。子守歌が,仕事歌に近いものでしょう。童謡・わらべ歌は,現在,民謡からは分離して整理されています。山梨「武田節」,静岡「ちゃっきり節」,長野「天竜下れば」は,創作民謡=新民謡と呼びます。 参考文献:図解日本音楽史(田中健次)
葵と楓028:ソーラン節 - YouTube | |
10 Likes | 10 Dislikes |
2,271 views views | 1,929 followers |
Music | Upload TimePublished on 17 Jul 2011 |
Không có nhận xét nào:
Đăng nhận xét